TOP山行報告 「紀伊山地の霊場と参詣道」

(その1)
大阪青雲会会長 佐藤政明 
緑なす山また山の紀伊半島南部。そこは真言密教の根本道場「高野山」熊野信仰の中心地「熊野三山」。修験道の拠点「吉野・大峰」という三つの大霊場が幾歳月の歴史を刻んできた聖地である。
これらの霊場は「高野山 町石道」「熊野参詣道」「大峰奥駈道」と呼ばれる参詣道で結ばれており多くの人がこの地を目指して道を辿った。


平成 16 年(2004)7月「紀伊山地の霊場と参詣道」が晴れて世界遺産に登録された。
「千二百年以上に渡る信仰の地としての伝統が今なお生きている」 と評価され た。
日本ではこの時点で十二番目の世界遺産であるが、 道 の世界遺産としてはスペインとフランスに跨る 「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」 に次いで紀伊山地の 参詣道は、 世界で二番目の 「道の遺産」 と して認定を受けたことになり珍しく貴重なものとして今後注目を浴びることと思いわが会も例会として組み込みこの参詣道を旅することとなり
シリーズとして4回位に分けて掲載する。

その1 高野山町石道 

有吉佐和子原作で昭和 41 年 に映画化された松竹映画 「紀 ノ川」 の一シーン、 慈尊院で乳形を納め安産祈願に訪れた親子演ずる東山千栄子・ 司葉子を思い浮かべるその慈尊院(和歌山県伊都郡九度山町)が高野山町石道の出発地となる。高野山町石道には180基の町石 (180町、 慈尊院 ・1 町 大門の先、 壇上伽藍の金堂前) と高野山内 (1町、 千手院橋交 差点角、 36 町奥の院、 弘法大師 御廟前) に 36 基、 合わせて町石216基すべて現在も完全に揃っているそうだ、私は全部を確認したわけではない。 この町石を探し求める旅も楽し いかも。
さあ貴方は完全に町石を残らずに見ていけるかな!
道から少し離れたところにもある。1町は凡そ109m で古代の条里制に基づいているが何故か大門周辺は町石が集中しているところもある。
出発地の慈尊院は高野山を開いた空海の母君が晩年住んでいたところで女人高野とも言われる。 この道を1日で歩こうとすると朝早く発つ必要がある。
世界遺産に登録されてからは多くの人がこの道を歩くので遅く発つと行列が出来時間の余裕が無くなる。
慈尊院の石段で丹生官省符神社へ上がる途中、 右手に180町石があり歩くに従ってだんだんと町石の数が少なくなってくる。 

159町石からは紀ノ川を眼下に展望は抜群である。この当たりから山道になりほどなく雨引山の分岐点があり時間が許すなら頂上に立ち寄るのも良い。祠と三角点があり九度山の町と紀ノ川が眼下に見える。 

136町で六本杉。直進すると天野の里に下りるので左折して町石道を歩く。
124町古峠は一時間で南海高野線上古沢駅に向かう道が付いている。上古沢駅に向かう方はかなりの急坂なので注意して下山し よう。
121町で展望台と二つ鳥居が有り天野の里が眼下に広がる。
ゴルフ場の横を通り笠木峠を越えると高野山道路との交差点矢立峠で60町まだまだ先は長いので先を急ぐが、 ここで下山する方は一時間弱で南海高野線紀伊細川駅に出られる。 

矢立峠から大門までは登りの連続で疲れた体には堪えるが頑張って歩こう。
展望台手前で高野山道路と交差して39 ・ 38 ・ 37 の町石は高野山道路に付け替えられている。
最後の急な登りで大門 に到着。 何故か8・7・6 の 町石は大門周辺に集中しており一町石は壇上伽藍の金堂前に ある。 慈尊院からここまで約 22 k 、 約7時間 30 分の行程 で、 帰路は金堂前から高野山駅前行きバスもあるが、 本数が少なくバス代とケーブル代を節約して大門通から千手院橋交差点を左折してバス道を女人堂迄 40 分程歩こう。
女人堂を過ぎたところから右に不動坂を下り赤い橋を渡って南海高野線極楽橋駅に出る。
こ の不動坂は最近、 大鋸屑を引いた綺麗な道になっており女人堂からはずっと下りになっており歩きやすい道だ。 金堂 から6k、 一時間半の行程で 総行程は 28 k、 9時間の行程 だ。
次回は熊野古道小辺路をご紹介する。





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