遭難対策委員会 安全登山の集い 07.11.30

11月10日(土)大阪山の日に大阪科学技術センターにおいて
「我が人生、剱と共に」と題し、剱岳早月小屋管理人・佐伯謙一氏の講演会が午後6時30分より、70人の参加者を得て実施されました。

30余年富山県警山岳警備隊に在籍中、多くの遭難事例を体験したなかで感じられたのは、危険箇所での事故よりも、そこを過ぎたなんでもないない所で事故が発生するという事。
全般的に見られるのは体力不足から事故につながるケースが目立ち、団体行動では体力の差があり、団体行動に乱れが生じているにも関わらず、リーダーの掌握不足から事故になることが多く見られると指摘がありました。

このたび「山小屋」の主人として転進された氏は、山小屋は登山者の安全を考えるべきだと語る。
中間に「剱岳の我が家」と題し地元のチューリップテレビ制作の画像を観賞。

後半は視聴者との質疑応答形式に講演会が進められ、「印象に残った事故は」の質問に、「東大谷でテラスもろとも3人が滑落」、「三ノ窓で連続遭難事故」帰着したら真夜中で疲労困憊の状態でした、と。
「息子さんに後継ぎをさせるんですか」の質問には「本人がやる気になるまで放任します」との答えが返ってきたのは意外でした。
その他最後まで熱心な質疑応答が続き午後8時40分終了しました。

(記:石水久夫)

「早月小屋新米主人のご挨拶」
早月小屋は北アルプス剱岳早月尾根にある山小屋です。昭和46年「伝蔵小屋」として、父佐伯伝蔵により開設されましたが、伝蔵亡き後も「早月小屋」として(株)坂井組様の篤志により運営され、登山者の皆様に親しまれてまいりました。
そしてこの度、伝蔵長男の私が、三十余年に渡り勤めた富山県警山岳警備隊退官を機に、(株)坂井組様のご厚情によりこの小屋を受け継ぐことと相成りました。私には長い警備隊員としての山の経験があると自負いたしておりますが、何分にも山小屋の親爺としては駆け出しでございます。
皆々様にはこの新しい「早月小屋」に倍旧のご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。

佐伯謙一


「安全登山の集い」 終了にあたり

11月10日(土)開催の「安全登山の集い」。
たくさんの皆さんにご来場頂き誠に有難うございました。
剱、早月小屋管理人 佐伯 謙一氏 の講演、如何でしたでしょうか?
富山県警山岳警備隊隊員としての体験からの切実な登山者への訴え。山小屋の「親父」としての第二の人生、しかしその中にも映像にも有りましたが危険と思われる登山者には体を張って中止を迫るなど父親、佐伯伝蔵氏から受け継いだ剱への思いがひしひしと伝わってきました。
我々登山者が安全にまた快適に登山を楽しめる裏には佐伯さんのような方々のご尽力が有ると言う事を忘れてはなりません。私自身、幾度か早月小屋や馬場島等で佐伯氏にお会いした事があります。特に冬、馬場島派出所に登山届を提出しに行った時は大変厳しく細かい注意を頂きましたが下山の報告へ行った時には「いゃ〜ご苦労さん。大変だったね」と笑顔でねぎらって頂いた印象が忘れられません。 
今度また早月小屋へ訪ねて行くつもりです。

遭難対策委員長 石田 英行


(画像提供:石水久夫) 

石田遭難対策委員長の司会で始まる

講演会に先立ち挨拶をする山並会長

講師の早月小屋主人 佐伯謙一氏

富山県警警備隊在職中の遭難状況語る佐伯氏

後半は質疑応答形式,上着をとり気軽に質問者に応対

質疑応答も佳境に入る

講演会の中間に1月にテレビで放映されたチュー
リップテレビ制作の画像を観賞
(画像提供鈴木壽氏)

早月小屋


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