遭難対策委員会無雪期レスキュー講習会 09.10.14


平成21年度 無雪期レスキュー講習会  

 10月14日(日)百丈岩周辺にて無雪期のレスキュー講習会を行ないました。
午前9時から開講式、その後すぐに各班に分かれ講習開始。
今回は
(縦走レスキュー) 15名
     ・ツェルト等を使用したビバーク
     ・応急手当搬送
     ・その他
(岩レスキューA班)18名
     ・ロープ結束
     ・アンカーの構築
     ・懸垂下降時の仮固定
     ・確保体勢からの自己脱出
     ・介助懸垂
     ・その他
(岩レスキューB班)13名
    ・フィールドにおいて実際の事故を想定したシュミレーション
    ・その他

と言った内容で行い、天気にも恵まれ、午後4時30分無事終了しました。

 いつも申し上げますが今回のような技術、使わないにこした事は有りません。
しかしいざと言う時、「あ、講習会の時、講師がこう言ってたなぁ。あの時確かこうしたなぁ」と頭の中に片鱗でも残っておればそこから対応も出来るでしょう。
 1年に1度の講習だけで全て自分の物になる事は決してありません。
ぜひ可能な限り所属会等でも反復練習を行なって下さい。
 
 今回は先のトムラウシ事故の影響もあったのか、受講生の数も今までの倍する人数となりました。
その為、待ち時間が長かったり実技の回数が少なくなったりと受講生の方々にはご迷惑をお掛けした事もこの場を借りてお詫びいたします。

遭難対策委員長
石田 英行


レスキュー講習会に参加して
セルフレスキューコースへ参加しました。
前半は、茶店横の岩壁及び「やぐら」を使った講習。後半は百畳岩の岩壁にて介助懸垂の実践練習までとても内容の濃い講習会でした。

講習のスタートは、ロープに大きなテンションが懸かった時、結び目が解けなくなることが有り、ロープ切断用に「岩登りのときには必ずナイフを携帯すること」から始まった。アンカーポイントの作り方では、流動分散の取り方、アンカーが外れた場合の状況・処置、インライン8ノットの結び方、ムンターヒッチ、と次々に進んで行き、頭が混乱することもままあったが、親切に教えていただき何とかついていくことができた。
懸垂下降でのオートブロックによるバックアップのとり方は、とても参考になりました。これまでは、プルージックを使用したりしてすべりが悪いので殆ど、ビレイ無しで懸垂を行っていましたが、この方法を取ると途中での停止も、仮固定もやり易くとても安全性にかなった方法であると実感!
ビレイ中の自己脱出に於いては、実践を想定して「やぐら」での墜落停止とその状態での自己脱出の方法を行った。実際のおもりの重量は、60kgと自分の体重より軽いが停止時の衝撃はかなり大きく、実感することが出来た。実は衝撃を少なくする用なビレイ操作が必要との事であったが・・・・?
次に確保状態での自己脱出に進む、「これからがセルフレスキューの本番で、これが出来なければ何れ力尽きてしまう」と言われた通りです、今まで墜落後の状況など余り考えてなかった事が不思議です。
 
 次に、トップでの自己脱出、特にATC・ルベルソ3のロック解除方法は参考になりました。最後にディジーチェーンを使った解除懸垂講習後、百畳岩岩壁での実践練習を行った。救助者は、手を使えない状況で片手は救助者を誘導、残った片手のみでオートブロックを操作して懸垂を行う等滑らないか、止めれるかとかなり緊張したが数メートル下降すると自信をつかめた。本番では、まずこんな場面は無いと思うが良い経験をしたと思う。
 
 今回、石田委員長を始め各講師・スタッフの皆様方には、親切丁寧にご教授戴き感謝しています。せっかく教えて戴いたことも、使わなければ直ぐ忘れてしまいます、山の例会等で繰り返し練習していきたいと思います。ありがとうございました。

うすゆき山の会 中村 司


レスキュー講習会に参加して
午前の部
・設定…岩壁の中途でトップにアクシデントが発生。足を骨折、宙づりで動けない。確保者が自己脱出し、下山、救助要請をした。たまたま居合わせたクライマー達が救助に向かう。
・場所…百丈岩中央稜正面壁
・計画…講師、生徒合わせて14人を2班に分ける。
     1班…中央稜正面壁終了点からロアーダウンで負傷者のところまで下降、負傷者を確保して2人で取付きまでロアーダウン。2班にバトンタッチ。
    2班…取付きから売店迄の必要個所にフィックスを張り、負傷者を搬出。
・ルール…講師からの大雑把な指示の元、講習生たちの今現在身につけている知識と技術を使ってやってみる。自分の身は自分で守る。
いざ実践へ… とりあえず全員で中央稜のトップに立つ。足元はまっすぐ切れ落ちており断崖絶壁だ。
               好い、実に好い。やはり岩はこうでなくては。今回は2班に振り分けられたため、取付
               きへと降る。中央稜は岩が脆いので落石に注意するようにと指導を受け、さっそくルー
               ト工作に入る。
                 最初は中央稜下部岩壁へ降りる予定だったが、スズメ蜂の巣があるらしく、急遽ルー
               トを変更する。中央ルンゼ大テラスへトラバースした後、岩尾根をロアーダウンし、カ
               モシカ谷を通って売店まで行くことにすぁw)驕B
         私を含む5人が先行して、フィックスを張りながらルート工作をしていると、1班の救
               助が始まったらしく、1人呼び戻される。2班の中で1番若い男手が必要らしく、私に
               白羽の矢が立ったようだ。戻ってみると、要救助者と救助者が「しんどい!しんどい!
               早くおろしてくれ!」と叫んでいる。デイジーチェーンでそれぞれのハーネスに振り分
               けている様だが、その振り分けた長さがマッチしていないみたいだ。お姫様だっこをし
               ようものならほとんどの荷重が救助者側に掛かってしまう。
        結婚式で時々見かけるお姫様だっこだが、ロープにぶw)ら下がった状態で60位の男性を
               お姫様だっこするのは、御免被りたいものだ。
        さて、無事取付きまでおろされた要救を、今度は私が背負う番である。女性陣が作っ
               てくれたロープ担架で背負うのであるが、これが意外と良い。60k程の人を背負って、
               岩場を歩けるだろうかと思っていたが、ロープで要救と救助者を固定するので、両手が
               フリーになる。その上、前後に補助者が就いてくれて、ハーネスに繋げたスリングで引
               っ張ってくれる。ザックを背負っているのと同じ感覚なので、後は体力勝負だ。
          女性陣も交代でお互いに背負い合っているのをみると、流石だなと感心する。
       最後にカモシカ谷を売店までもう一度背負い、午前の講習は終わりとなる。
午後の部
・設定…宙づりの要救(足骨折)を確保して取付き迄おろす訓練
・場所…百丈岩中央稜下部岩壁(右)
・計画…トップロープの状態で要救(中程まで登る)と救助者(終了点まで登る)が登り、救助者が上か
          らロアーダウンして要救を確保。その後、要救の自己ビレイのスリングを実際にナイフで切
          断。そして、取付きまでお姫様だっこでロアーダウン。
さて実践へ…講師の方にトップロープをセットしていただいた後、さっそく訓練開始。
              登る前に、ポイントを説明してもらう。要はデイジーチェーンを振り分ける長さ。要救
              側を短く、救助者側を長くすると、お姫様だっこの形に持って行ったときに腕で持ち上
              げる必要がなく、手を添えるだけで良くなる。後はバランスを保ちながらロアーダウン
              すれば良い。長さの目安は1対3位かなと思った。
                 午後の訓練で一番の注目を集めたのは、実際にナイフでスリングを切られる要救でし
              た。目の前で自己ビレイ用のスリングを切ら・u桙黷髀u間の、あの不安感。一瞬ガクン
              と来るショックのあとの無事確保された事からくる安堵感。何とも言えない、良い経験
              が出来たと思う。
       最後に注意すべきは、トップロープで救助者側を確保している人には2人分の荷重が
              掛ることから、下手をすると引っ張り込まれる恐れがあること。要救側にもトップロー
              プが繋がってはいるが、あくまでも補助であり、メインは救助者側のロープである。
      確保者もしっかり自己ビレイをとり、なおかつもう一人、その後ろでロープを握っバッ
      クアップをしてほしい。

感想…今回のレスキュー講習には、最初、セルフレスキューで申し込んでいたのであるが、人数の関係
   からチームレスキューに振り分けられた。しかし、結果的に私としては良かったと思っている。
   セルフレスキューは二度ほど経験していたが、チームレスキューは初体験であった。フィックス
   を張り、ロアーダウンのシステムを作り、ロープ担架やザック担架で実際に人を背負って歩く、
   等々。技術書で見た知識を実際に体験する。この経験は大きいのではないかと思う。
   百聞は一見にしかず。百見は一体験にしかず。こんな感じです。
   
   最後に、今回お世話になりました講師の方々と、共にレスキューを受けられた仲間たちに感謝。
   またこういった機会があれば参加したいと思います。
   ありがとうございました。

大阪アルデ山岳会 羽賀





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