一般社団法人 大阪府山岳連盟
大阪府山岳連盟は、健全な登山の普及啓発に努め、登山を通じてスポーツの振興に寄与します。

〈緊急提言〉今一度見直そう冬山登山-伊吹山の雪崩事故を受けて

〈緊急提言〉今一度見直そう冬山登山-伊吹山の雪崩事故を受けて
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〈緊急提言〉今一度見直そう冬山登山-伊吹山の雪崩事故を受けて
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〈緊急提言〉今一度見直そう冬山登山-伊吹山の雪崩事故を受けて

吹雪の伊吹山。この辺りは三合目だが、もうすでに周りが見えない。

1月4日伊吹山6合目上部にて雪崩が発生し4名の方が巻き込まれました。幸い4名とも命に別状は有りませんでしたが、1名の方はケガをされたようです。

(米原市公式WEBサイト) (中日新聞WEB)

伊吹山は京阪神辺りからでも気軽に行くことができ、天候が良ければ初級者でも1000m超の雪山が味わえ、遠く別山、御嶽山、乗鞍岳なども望めるとあって、冬でも大勢の登山者で賑わっています。
しかし、以前には雪庇が崩れて起きた雪崩に5合目の山小屋がのみこまれ、登山者ら3人が死亡したこともあります。戦前には頂上観測所の職員が雪崩によって殉職したという悲しい出来事もありました。
気軽に行けるとはいえ、雪崩は身近な山でも起こる自然の驚異です。冬山の準備に、遭難時の装備や雪崩のメカニズムなど、冬山独特の知識を身につけ、万一の際に備えておくのは登山者の責務です。

今回事故に遭われた方々は自力で脱出し、巻き込まれた方を救助されたそうですが、皆さんにそれができますか?
よく「私危ない所には行きません。安全な所しか行きません」と言われる方がおられます。それって何処でしょう? 登山は自然がフィールドのスポーツです。皆さんが気軽に行かれる伊吹山、比良山でも雪崩事故はあります。金剛山、六甲でも道迷いはあります。
今一度、例え近郊の山とはいえ、その山へ入る為の体力、知識、いざと言う時の備えは大丈夫か、今回の事故を踏まえ考え直してみて下さい。無事に我が家に帰ってこその登山です。どうか宜しくお願いいたします。

(公社)日本山岳・スポーツクライミング協会
遭難対策委員会副委員長
(一社)大阪府山岳連盟 専務理事 石田英行

雪崩に関する詳しい情報は「日本雪崩ネットワーク」のHPをご覧ください。

 

 

雪質を確認し、雪崩のメカニズムも学びます

大阪府山岳連盟でも、万一の雪崩遭難を始め低体温症や凍傷リスクに関する知識を、体験を通じて深める「積雪期レスキュー講習会」を行っています。これを機にぜひご参加いただき、冬山を事故無く楽しみましょう。

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