一般社団法人 大阪府山岳連盟
大阪府山岳連盟は、健全な登山の普及啓発に努め、登山を通じてスポーツの振興に寄与します。

ナビゲーション力を高めよう

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大阪府山岳連盟が主催する講習や研修、またパーソナル山行などの活動報告です。
1年を通じて登山の知識や技術を学ぶ登山教室「山スクール」。 目的別に4クラスに分かれた、それぞれの活動レポートです。
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初歩的な経験をされている「トレッキング2クラス」の活動レポートです。
アルパイン登山の基礎を学ぶ「アルパイン1クラス」の活動レポートです。
岩登り、雪山技術の習熟を目指す「アルパイン2クラス」の活動レポートです。

ナビゲーション力を高めよう

広報紙「山岳おおさか」の2018年4月号から2020年1月月号までシリーズで掲載した企画を、実験の再掲載を始め、青山千彰先生による新たな実証実験を加えたシリーズとして復活掲載します。GPSや道標をもとに歩いていても、やはり頼りにしたいのは自分たちの「ナビゲーション力」!

読図とは地形図に詰まっている情報を「読む」ことですが、山歩きでは主に、道迷いしないために現在地を特定し、次に進む方位を確定することに用います。しかし、それだけならGPSに勝るものはありません。地形図の楽しさに触れれば、また違った山歩きができるのです。

あらゆることを推理して道に迷わず目的地に辿る喜びはもちろん、地形図から地形を想像したり行く先々の情景を脳裏に描いたり、また遥か彼方にそびえる山名を推理する・・・。GPSでは、自然の恵みをこのように肌で感じることは少ないでしょう。

さあ、少しずつでも身につけていきましょう。

  • 青山千彰先生
    • 長年、道迷い遭難のメカニズム解明に取り組む。
    • 関西大学名誉教授(工学博士)、国際山岳連盟UIAA会員、(公社)日本山岳・スポーツクライミング協会理事、日本山岳サーチ アンド レスキュー研究機構会長、(一社)大阪府山岳連盟顧問など
    • 現在、大阪府山岳連盟、大阪府などが協同で行っている、金剛山域の減遭難活動を指導いただいている

第1回目は、生駒エリアにある「大阪府民の森ほしだ園地」で行った『現在地の思いこみ

今後、記事には掲載されなかったエピソードや解説を加え連載してまいります。

 

この実験でのポイントは、「地形図にない道がある」場合に「どういう思考に陥るか」というものです。

「必ず地図上の道を歩いている」と思いこんでいると、地形図上の似たような道の場所と勘違いしてしまい、疑心暗鬼のまま進んで結果的に今どこにいるのかがわからなくなってしまうというものです。

掲載紙面の[Checkpoint④]では地図上にはない北上する道が現れ、[Checkpoint③]にいると勘違いしてっしまっています。

道迷いしないためには、「地形図上に表れている道だけでなく、地形と併せて判断する」というもの。

次回に、今回の道に迷うメカニズムを紹介します。

(つづく)※PDF紙面がご覧になれます。