金剛山伏見林道に所どころ敷かれていた、「金剛山ロープウェイ」「香楠荘」解体工事車両通行用の鉄板が、当連盟申し入れにより、登山者安全のため撤去されましたのでお知らせいたします。
尚、引き続き小股で、足裏全体を同時に地面につけて歩く歩き方(フラットフッティング)を心掛けて歩き、スリップを未然に防ぎましょう。
2025年1月 金剛山減遭難担当
金剛山伏見林道に所どころ敷かれていた、「金剛山ロープウェイ」「香楠荘」解体工事車両通行用の鉄板が、当連盟申し入れにより、登山者安全のため撤去されましたのでお知らせいたします。
尚、引き続き小股で、足裏全体を同時に地面につけて歩く歩き方(フラットフッティング)を心掛けて歩き、スリップを未然に防ぎましょう。
2025年1月 金剛山減遭難担当
現在、「金剛山ロープウェイ」と「香楠荘」の解体工事車両が伏見林道を通行しており、所どころ鉄板が道路上に敷かれています。
その鉄板が濡れていた時や、チェーンアイゼンなどによって、鉄板上でスリップする方が増えています。
特に、チェーンアイゼンに雪が付着したままの状態で歩いていると、靴底の雪が圧雪され氷状になり大変危険です。
また街中を歩くように、かかとから着地してつま先で蹴り上げる歩き方も着地時の接地面が少なく、スリップの可能性を高めます。
小股で、足裏全体を同時に地面につけて歩く歩き方(フラットフッティング)を心掛けて歩き、スリップを未然に防ぎましょう。
2024年12月 金剛山減遭難担当
関西岩場環境整備ネット(KINet)より、両岩場付近に複数台の路上駐車に対し、警察による駐車違反取り締まりが実施されたと報告がありました。
路上駐車は交通違反です。
これまでにも生活道路の妨げになるなど深刻な問題に発展し、トラブルによって閉鎖された岩場は全国に数多くあります。
絶対に路上駐車や空地への不法侵入・駐車をおやめいただき、JRひめじ別所駅前の有料駐車場をご利用いただくか、JRのご利用を徹底くださいますようお願い致します。
遭対技術委員会
関西岩場環境整備ネット(KINet):2006年2月設立。関西周辺の岩場の環境整備(リボルトと清掃活動を中心としたボランティア活動)を目的として、組織の枠を越え、有志が集まった非営利活動を趣旨とするネットワークで、(一社)大阪府山岳連盟では、多くの会員がこの趣旨に賛同し、活動に協力しています。
<2024年10月10日情報更新>
長く愛されてきた「金剛山ロープウェイ」と「香楠荘」の解体工事(一部搬出業務)が令和6年7月初旬から令和7年10月末ごろまで行われます。(土日祝日の作業は行いません。)
その間、伏見林道を利用した運搬業務が発生しますので、ハイカーの皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。
また、新しい情報が入り次第このページでお知らせします。
金剛自動車株式会社のバス事業(金剛バス)の廃止を受けて、富田林市、太子町、河南町及び千早赤阪村の4市町村による協議会(広域協議会)による新たな交通サービスが令和5年12月21日(木曜日)からスタートします。主なポイントは以下の通りです。
「ワサビ谷2023-2024シーズン」当該私有地内の通行を希望される場合は、事前に『ワサビ谷環境管理組合』へ入会し、通行への許可手続きが必要となります。詳しくは下記ご参照ください。
https://wasabidanikankyo.wixsite.com/2022/nyukai
〈関連情報〉https://sangaku-osaka.com/information/8025
富士山は安易に登れる山ではありません。
山梨県・静岡県から「弾丸登山」に関する警告が出ていますのでお知らせします。
特に、山小屋ではコロナ禍前よりも2~3割定員を減らしており、すでに満室となっている山小屋や、バイオトイレのオーバーフローなどによる、営業時間外の一般登山者のトイレ使用を制限する山小屋もあるようです。
皆さんに富士山の魅力を存分に味わっていただくために、以下のサイトをご参考に、正しい知識に基づく安全な計画で、富士山登山を楽しんでください。
チラシをプリントして、啓発にご協力ください。
大阪府山岳連盟広報 佐伯典昭
金剛山の崩落に関連し、関西大学名誉教授 青山千彰先生より、特別に寄稿をいただきましたのでご紹介します。
『金剛山系のマサ土斜面を侵食し、崩壊の誘因となる勝手道』
1.金剛山系の花崗岩とマサ土化
金剛山、葛城山の周辺地質は、領家帯にある花崗岩類(花崗岩、花崗閃緑岩、トーナル岩)でできています。花崗岩は等粒状組織と呼ばれているように、石英、長石類、雲母などの結晶した粒子が組み合わさって構成されるため、斜面の表面に近いところでは物理化学的な作用により、風化しやすい特徴を持っています。風化すると、一見岩に見える塊でも、少し力を加えると、粉々になり、真砂土(マサ土)と呼ばれるに土粒子に変わります。
このマサ土が、川に流され海岸線に堆積する(運積土と呼ばれる)と白っぽい砂浜を作ります。瀬戸内海沿岸が美しい白砂青松の風景を作るのは、主に、このマサ土から供給された粒子で構成されるからです。
2.斜面崩壊しやすいマサ土地帯
一方、運積土に対し、風化してマサ土化しても崩れずに、そのまま元の位置に留まる場合があります。これを風化残積土と呼びます。母岩である花崗岩の等粒状組織構造を残しながらも、長石や、有色鉱物(雲母、角閃石)などが粘土鉱物となり、粒子間の隙間が開くため、虫歯のような不安定な構造になります。当然、雨水により、侵食されやすく、大雨の時は、斜面崩壊が多発します。
その典型的な事例が神戸市です。過去何回となく、大規模土砂災害を経験しています。豪雨時に斜面崩壊が多発し、やがて土石流となって谷川を流れ下って神戸市を襲いました。そのため、六甲山から神戸市街を流れて海岸線までの河川には、土砂が流出されにくいように砂防堰堤が設けられています。
同じ花崗岩類から構成される金剛山でも、1960年代の豪雨災害で、多数の斜面崩壊が発生しましたので、多数の砂防堰堤を見ることができます。
3.マサ土斜面崩壊のメカニズム
さらに詳しくマサ土斜面崩壊のメカニズムを見ていきましょう。風化残積土の構造は、岩の状態から地表面に向かって、結晶どうしの粒界面が緩んだL層(かろうじて手の力で粉砕)から、だんだん粘土鉱物が増えていくM層(簡単に粉砕)、そして、粘性が増していくU層から構成されています。斜面では、この風下層は薄く0.5m~1m程度です。さらに、この風化層を覆うように植物遺骸と土が混合した表土層が覆います。このような風化断面ですから、L~M層付近に透水性が高い構造になっています。通常の降雨では主に表土層までの浸透となりますが、豪雨時には、L~M層にまで達すると、急速に浸透水がこの層に沿って広がり、やがて、パイピングで吹き出すか、滑り面となって崩壊します。
マサ土地帯での斜面崩壊の特徴が、写真のように表層剥離型崩壊と呼ばれる薄く表層を削ったように崩壊するのは、このような理由です。
4.豪雨災害へ導く勝手道
風化残積土は、ハイカーが通過するだけで、登山靴によりボロボロと侵食される特徴があります。いわゆるオーバーユースです。洗掘され、道が拡幅し、土壌が流出します。
さらに、勝手道(ショートカット道)として、尾根斜面のところに道ができると、侵食された道は豪雨時に水の浸入口となります。
金剛山には無数の勝手道ができています。最後の図は、金剛山系に広がる勝手道です。ヤマレコでのハイカーの通過軌跡から、地形図に描かれていない道を勝手道として、図中青線で描いたものです。驚くほど勝手道が縦横に伸びていることが分かります。
これは、ハザード(普段は問題ないが、豪雨など条件次第でリスクに転じるもの)です。多くの人たちは、昔は金剛山でも斜面崩壊したが、最近では防災技術が進み、ほとんど崩壊しなくなったと思われているかもしれませんが、それは運が良いというだけのことです。いつの日にか、金剛山系に線状降水帯がやってきたとき、このハザードと重なり、斜面崩壊が多発する日がやってきます。その時までに、勝手道の数をできるだけ減らしておきたいと願っています。
著者:青山千彰(あおやまちあき)長年道迷い遭難のメカニズム解明に取り組む、地質分野では花崗岩が専門。
先日の集中豪雨による影響で、葛城市より二上山の通行止め情報が発信されておりますのでお知らせします。また下記以外にも、地盤が緩んでいる恐れがございますので、谷筋のルートを始めとして、通行には十分ご注意ください。
遭難対策委員会 減遭難担当
令和5年6月2日(金)の大雨の影響により、登山道で土砂崩れ・倒木が発生したため、一部区間を通行止めとさせていただきます。
【場所】
ご不便をおかけし申し訳ありませんが、二次災害の恐れがあるため通行はご遠慮ください。
二上山美化促進協議会、葛城市役所 商工観光プロモーション課(0745-44-5111)
多くのハイカーに親しまれ、大阪~六甲の展望や定点カメラで有名な「山頂広場(金剛山国見城址公園)」の北西崖が全面にわたって崩落し、広場にも横一面に亀裂が入っています。地盤に水を含み危険な状態ですので、ロープなどで規制している内側へは立ち入らないようお願いします。
また、カトラ谷、寺谷などでも崩落や倒木が報告されていますが、報告のないところでも地盤が緩み、いつ崩落してもおかしくない状況が続いていると考えられます。特に、「金剛山安全対策推進連絡会」が看板を設置しているルートや、沢や谷のルートは大変危険ですので通行はお控えください。
技術遭難対策委員会 減遭難担当